2011年3月4日(金)の朝日新聞(九州・山口版) 朝刊に当社の記事が掲載されました。
【抜粋記事】
パッキンといえばゴム。この当たり前を覆す商品にかけた。大手メーカーが次々と顧客に。燃料電池車の部品にも挑む。
10人足らずで世界最先端を相手にする。
(吉川啓一郎)
ぎゅっと締めたのに、ポタポタ。蛇口のつなぎ目をふさぐゴムパッキンがすり減ったのかなと思って、一晩過ごす。
一度や二度は経験があるだろう。
家ならまだしも、これが食べ物や飲み物の製造ラインだったら。朽ちたゴム片が入った疑いだけでも商品は廃棄・回収だ。
工業用の一般的なゴムパッキンは1点数百円ほどだが、意外に維持管理のコストがかかる。雑菌の発生を防いだり、ゴムに付いたにおいが他の商品商品に移るのを防いだりするための洗浄に時間がかかる。
交換も頻繁だ。
常識を覆したところに答えを見いだした。
ステンレス製。弾力がある「面」ですき間をふさぐゴム製に対し、円周上に独自の起伏をつけた「線」が配管に密着して漏れを防ぐ。
簡単には朽ちず、においもまず付かない。
洗浄や交換の負担が大きく減る「世話いらず」のステンレス製。
価格設定は3千円を超えるが、ニチレイフーズなど幾つもの大手企業が採用している。